2005年07月08日
【医療経営の王道】リアルメディカルニュース vol.3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第 3号━2005/07/08━━
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■■ 医療経営の王道 リアルメディカルニュース
□□ ≪TCCT≫ Total Care Coodinate Team による経営改善
■■ 〜これだけで医療経営が変わる!質が変わる!皆が変わる!〜
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発行者:経営革新コンサルタント 内田敏行
リアルメディカル株式会社 代表取締役
サイト:>>http://www.realmedical.co.jp/
(1) ごあいさつ
(2) TCCTによる経営改善 医療資源の洗い出し
(3) 医療経営の王道 収入コントロールの第一歩「単価分布表」
(4) 個人情報保護Q&Aコーナー
(5) おすすめ情報
(6) 編集後記
※TCCT・・・Total Care Coodinate Team
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(1)ごあいさつ
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こんにちは、医療経営の王道を探求している内田です。
そろそろ、具体的な内容になりますよ。具体的になると、どうしても長いメルマガに
なってしまうので、確実にステップを踏んでご紹介していきますね。
こんなテーマは無いの?というご要望はお気軽にメールを下さい。
会社宛だと気が引けるという方は、私個人宛に送っていただいて結構です。
uchida@realmedical.co.jp です。
先週から全バックナンバーをこちらのサイトでご覧いただけるようになりました。
今号から購読を始めていただいた方は、是非ご覧下さい。
http://www.realmedical.co.jp/magazine/
さぁ、今回もエッセンスを出来る限りオープンにしていきますので、
最後までお付き合い下さい!それからお友達にも紹介してくださいね!
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(2)≪TCCT≫ Total Care Coodinate Team による経営改善
■〜 医療資源の洗い出し 〜■
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■患者さんを中心に考えましょう
医療機関向けのプレゼン資料に、病院を中心にして周辺機関を配置したイメージ図
を良く見かけます。
う〜ん、これは好ましくないです。患者さんを中心に配置してみましょう。
書ききれないので、患者さんの周りに人的資源だけを書き出しました。
看護師 医師 看護補助
臨床検査技師 ┌───┐ PT、OT、ST
臨床工学技師 │患者様│ 薬剤師
事務 └───┘ 診療情報管理士
放射線技師 MSW
この周りに機器的資源、自院施設(介護施設等)、外部資源(病院、診療所など)、
行政社会資源をくまなくマッピングします。
人的資源・機器的資源・自院施設は、自院資源を示します。
外部資源と行政社会資源は、積極的に活用すべき外部資源です。
日々、患者さんに対して、自院の資源が投下されています。
その患者さんにとって、必要とする資源を、この医療資源マップで組合わせます。
マップだけで考えても何も始まりませんので、外部資源の詳細も調べましょう。
・近隣の病院や診療所の先生は、どの分野が得意で、どの学校が出身か?
・近隣の病院や診療所の、特徴的な医療資源は?(機器、病床数や救急体制など)
・自治体で提供している医療サービスは?
自院では提供できない医療資源を、外部資源の中で見つけておきましょう。
地域連携室が中心になって、近隣の病院・診療所・消防・自治体などに定期的に
訪問して、常に人間関係を築くのが第一ステップです。
そして、できれば自院の医師も同行してご挨拶すべきです。
極力、院長自ら同行されるのが望ましいです。院長の力は絶大です。
そのためには、地域連携室の役割・目標設定などを、院内全体で共通認識し、
地域連携室のスタッフが、医師や看護師にいろいろとお願いできる環境づくりも
しておきましょう。
自院の医療資源を把握し、外部資源を把握し、そして外部資源との交流を
医師を含めて全員で対応する意気込みが必要です。
その旗振り役が地域連携室になります。
次回は、こうやって整理した医療資源を、効率的に活用するための院内の旗振り役
についてお話します。
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(3)医療経営の王道
今回のテーマ : 収入のコントロール「単価分布表」
費用のコントロール「アウトプットの管理」
★王道って、コロンブスの卵?いえいえ、それがベーシックな解決策です。
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■おさらい
適正医療を追求するためには、適正に資源が活用されているかを知ることです。
まずは、自院の単価分布を把握すること、アウトプットをあげることです。
そのためには管理方法が確立していなくてはなりません。
繰り返しになりますが、本質的に適正医療を追求すると自ずと収益も確保できる
という点が重要です。
■収入のコントロール「単価分布表」
今回は、単価分布表について。
それを、どう活用するのか、何を読み取るのかは次回になります。
一般病棟、療養病棟など、
病棟種別ごとに、次の様な一覧を作りましょう。
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患者さん氏名 入院日数 期間中の診療費 平均1日単価
------------------------------------------------------
Aさん 18 ¥○○○○○ ¥●●●●
Bさん 24 ¥△△△△△ ¥▲▲▲▲
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ここで紹介した表は、説明のため、単純にしています。
本来は、主治医・入院日・診療区分毎の報酬なども列記するのが望ましい。
この様にすると、総合計の平均単価に占める割合が、一目瞭然になります。
その患者さんの平均単価が、仮に2万円だったとしましょう。
そして入院基本料で1万円、薬剤で3000円なども同時に比較できるので、
診療区分毎の売上が何%だったのか一目瞭然です。
読み取り方は次回にすると申し上げましたが、少しだけお話します。
上の例ですが、
入院基本10000円 + 薬剤3000円
───────────────────×100=65(%)
その患者さんの平均単価20000円
売上の65%もが、入院基本料と薬剤で占めているということは、
本当に自院の持っている医療資源を投下してあげているのか?という点を
一度検証する必要がります。次回はもうちょっと詳しくしますね(^^)
■費用のコントロール
現状のコストのままで、アウトプットを増やせば、相対的にコストダウンしたのと
同じことになります。
アウトプット・・・・現状の仕事の成果 or 仕事量
本来はグラフ化すると良く分かるのですが、次の様に管理します。
一例として、外来患者さんの来院数の時間分布を計ってみましょう。
測定方法は厳密でなくていいので、単純に待合にいらっしゃる人数をカウントして
もOKです。曜日ごとに集計しても面白いです。
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時刻 人数
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8:00 2人
8:30 6人
9:00 4人
9:30 8人
10:00 13人
10:30 21人
11:00 24人
11:30 23人
12:00 22人
何か気付きました?
当たり前の数字が並んでいます。早朝はやはり人が少なく、10時ごろから増えて
どんどん待ち時間が増えています。
普通は、ここで待ち時間を問題にするのですが、それは別の機会にします。
気付いていただきたかったのは、この様に来院患者さんが時刻と共に変化しても
その時、外来に配置されているスタッフ数は、朝から恐らく同じ人数です。
ピーク時を何とかギリギリこなせる人数が配置されていると思います。
パートタイムを活用してピーク時に増員していることはあっても、早朝の体制を
減らしていない場合が多いです。
この例ですと8時から9時すぎまでは、外来ではなく病棟の支援をすれば、
病棟での仕事がずいぶん助かることになります。
この助かった分を有効に使いましょう。何に使うかは、今後ご紹介する
いろいろな手法や管理方法に注力してもらえればと思います。
今回紹介した方法は、機器類の稼動管理にも使えます。
投資額から減価償却費を算出して、365で割ると1日あたりのコストですね。
本当に1日あたりのコストを上回ることができるのか?
時間帯や曜日ごとに大きくばらついていないか?
特定の医師やスタッフだけがその機器を活用しているようなバラツキはないか?
いろんな角度で検証すると、ウィークポイントや見過ごしていて点が、いくつか
必ず見つかります。
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(4)個人情報Q&Aコーナー
編:実践医療経営コンサルタント 重廣 健
今回は、病棟・入院患者対応編・その1
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Q1 病室の患者のネームプレートの掲示、取扱は患者の同意が必要か?
A1 「本人確認」と「個人情報保護」とを比較した場合、前者の方が重要と考えら
れるが、プライバシー重視の観点から、実名を掲示(表示)しない病院が増え
てきているのも現実。ガイドラインでは一定の配慮をすることが望ましいとあ
る。したがって、具体的には病室入口のネームプレートについては工夫した方
が良い。またベットサイドネームプレートは、患者に安全管理上の観点から必
要である旨を患者に説明し、予め同意を得ておくことが重要である。
──── ─── ─── ─── ─── ─── ───
Q2 大部屋での回診などをする際、病状説明・質問等に対する対応で、同室者に聞
こえてしまうことがあると思うが、どう考えたらよいか?
A2 内容によるが、極めて微妙な内容の場合には、別室で聞き取りを行う必要があ
る。患者の意向を聞くことも重要。経過説明等の場合は別室での対応が望まし
い。
──── ─── ─── ─── ─── ─── ───
Q3 点滴ボトルや血液などの検体を廃棄する際、患者名の入ったラベルを剥がさな
くてはならないか?
A3 特定の個人が識別できるラベルであれば、剥がすか、消さなければならない。
あるいは、特別な注意を払って、廃棄の最終段階まで、ラベルが他の人の目に
触れないようにする必要がある。(廃棄方法のルール化)
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(5)おすすめ情報
お奨めセミナー、お奨めWEBサイトなどを紹介するコーナーです。
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│ 厚生労働省・医政局(審議会議事録)のサイト │
└───────────────────────┘
http://www.mhlw.go.jp/shingi/other.html#isei
このホームページは、大変参考になります。
というか、厚労省のページなので、参考にせねばなりません(^^)
医療を取り巻く種々のテーマで審議会が開催されており、その議事録や資料が
そのまま掲載されていますので、今後の医療政策の方向性や重点ポイントが、
すぐに分かります。
なんと、コンサルティング会社の提案書には、
驚くべき無かれ!ここのページからそっくり写し取った様な文面がちらほら。。
このページで書かれていることを、ノウハウであるかのように提案するのは
ちょっといただけないですが、それほど参考なるということですね。
┌──────────────────────┐
│ できる・わかる医療経営塾・トップセミナー │
└──────────────────────┘
講師: 弊社副社長 重廣 健
テーマ: 病院存続の基本条件
なるほど!と実感できる改善ポイントを明確に示します。
平均在院日数をズバリ短縮できる目からウロコの管理方法など。
収益改善病院で使っている具体的な管理帳票もお渡しします。
会期: 大阪 7月19日(火) 13:30〜16:00 (受付13:00〜)
福岡 7月27日(水) 13:30〜16:00 (受付13:00〜)
会場: 大阪 梅田スカイビル22階 スカイビル会議室Fルーム
福岡 林英ビル1階 Aホール
会費: 12,600円(税込) 各会場とも定員50名です。
まだ残数あります。
詳細: 詳細情報とお申込みに関しては
http://www.realmedical.co.jp/seminar/
をご覧下さい。
備考: 医療機関以外の一般企業向けにご用意しているお座席は、
各会場とも残り数が僅かです。お急ぎ下さい。
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(6) 編集後記
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今月はセミナー準備に追われています。ふと、テキストを見てみると驚きました。
本当にこんなに充実させていいの?というくらい今回は特別バージョンです。
たまには大放出もOKとしましょう・・・
セミナーというと、ノウハウを小出しにして、その後、フォロー営業が待っている、
というのがコンサル会社の常套手段です。私たちもよく似ています。
でも、大きく違うのがセミナーの中身と結果。絶対に小出しにはしませんよ(^^)
感動してもらうためには、モロ見え状態までお連れします!
その結果、セミナー直後に「うちの病院にちょっと来てくれ」とお声を掛けていた
だけるので、私たちもやりがい一杯で満たされます。
そんなセミナーと同様に、このメルマガでも感動していただきたいと思います。
今後とも応援よろしくお願いします。
そうそう、忌憚のないご意見をいただけたら幸いです。
ご意見は⇒< magazine@realmedical.co.jp >までどうぞ!
個人宛は⇒< uchida@realmedical.co.jp >までどうぞ!
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本紙を発行するに当たって多くの方の協力をいただきました。
特にアクチャーコンサルティングの代表取締役でもあられ、
ランチェスター戦略 実践指導コンサルタントである岩月康隆氏には
多大なお力添えをいただきました。ここに心より感謝の意を表します。
http://www.accture.co.jp/
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リアルメディカル株式会社 代表取締役
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