ホーム > メールマガジン 医療経営の王道 > 事務職員の教育シリーズ 他2題 ◇搬送業務について ◇病院経営力養成講座

2010年08月25日

事務職員の教育シリーズ 他2題 ◇搬送業務について ◇病院経営力養成講座

【医療経営の王道】リアルメディカルの経営改善ニュース vol.25
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第25号━2010/8/25━━
□□
■■  医療経営の王道 リアルメディカルニュース
□□    ≪ 事務職員の教育シリーズ ≫
■■
□□  他2題 ◇搬送業務について 「搬送業務 兼 営業」
■■      ◇病院経営力養成講座 収益改善編「コミュニケーション」
□□
───────────────────────────────────
◇◇ 毎月、当社のメールマガジンを読んでいただきありがとうございます。

◆◆ アンケートフォームを設けています。
◇◇ ぜひ皆様の忌憚のないご意見をいただけましたら幸いです。
◆◆ −−−−↓アンケートへのご協力お願い致します↓−−−−−−−−−
メールマガジン「医療経営の王道」 読者アンケート(No.25)                
───────────────────────────────────
発行元:リアルメディカル株式会社

(1)『 教育担当者は誰でしょう? 』
(2) 搬送業務について 「搬送業務 兼 営業」
(3) 病院経営力 養成講座 収益改善事例編「医療機器の生産性 」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1)『 教育担当者は誰でしょう? 』
----------------------------------------------------------------------
教育される事務職員は、一体何をすればいいのでしょう?


はたして事務職員の役割とは?

そんなことを考えてみたことはありますか。ここでいう役割とは「伝票整理」
や「給料計算」、「掲示物の管理」などの実作業のことではありません。

もっと大きな仕事の目的ともいうべきものです。給料を稼ぐ・・・、なるほど。
一理あるようですが、残念ながらそれはあくまでも個人的な目的になります。


少しかんたん過ぎて、抽象的なきらいもありますが、概ね次のように言い表す
ことができるのではないでしょうか。

 事務職員の役割(大きな括り)
  @患者さんが気持ちよく医療を受けられる環境づくり
  A医療専門職が気持ちよく働ける環境づくり
  B病院が存続できるようにすること

このように考えると、先程の作業もあてはめることができます。「伝票整理」
はB、「給料計算」はA、「掲示物の管理」は@、のようにです。


さて、それでは本題に入っていきましょう。

前回で見たとおり、大きな壁(職種の壁、専門用語の壁、交流の壁)が立ちは
だかっています。新人さんには怯むことなく、それこそドミノ倒しのように、
突き進んでもらわなければなりません。

そのためには、先に示した事務職員の役割を念頭に勉強していくことです。で
は、誰が教えてあげればいいのでしょうか。それは“前任者”なのでしょうか。

教育と業務の引き継ぎは全く異なることに注意しましょう。

前任者が責任を負うのは「業務の引き継ぎ」(作業の継承)であり、教育では
ありません。新人さんには、本に書かれているような基本的なことに加えて、
医療機関ごとのローカルルールについてもひとつひとつ教えていかなければな
りません。

これは規模の大きな医療機関では教育担当者が配置されているのですが、一般
的な医療機関においては上長(所属長)が担うべきです。一人部署であれば部
門長に責任があります。

手とり足とり教えてあげるのが一番いいとはわかっていても、現実にはなかな
か時間がとれないというかもしれません。しかしながら、教育が行き届かない
と三つの壁に阻まれ、即戦力として期待することはできなくなるでしょう。こ
の新人さんは時間をかけて育てていく新卒職員ではなく、あくまでも即戦力と
して雇用した中途採用職員であることを忘れてはいけません。即戦力を即戦力
として利用しないのであれば、本末転倒と言わざるをえませんからね。

それでも入職日がひと月に一度の繁忙期に当たっており、どうしても時間がと
れないとおっしゃるかもしれません。

それって、どこかおかしくありませんか。

なぜそんな時期に入職させる必要があるのでしょう。もしかすると「給料の締
め日」や区切りのいい「1日」という理由だけで大事な日を決めていませんか。

「忙しいところを見ておけば、後からかならず役に立つ」のでしょうか。

わけもわからずに、慌ただしい光景を眺めていても何の役にも立ちません。む
しろお互いに気を遣い、しんどい思いをするだけでしょう。

また同様に「いずれそのうちわかるだろう」と放置しておくのは好ましくあり
ません。確かに時間の経過とともにわかるようになるのですが、それでは当面
の間、新人さんはおろか医療スタッフにも迷惑をかけかねないことになります。

教育と放任主義などといういい加減な思想は、相いれないものだということは
肝に銘じておかなければなりません。


文責:都司 博直

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(2)搬送業務について 「搬送業務 兼 営業」
----------------------------------------------------------------------
医療機関における搬送業務といえば、ドクターカーによる救急搬送があります
が、今回は救急搬送以外の患者搬送について考えます。

タイトルどおりで、せっかく時間を割いて医療機関へ行くのですから、この
機会を営業にもあててしまうというものです。

よくあるのが転院時の患者搬送ですが、多くの場合が診療情報提供書や看護サ
マリーといった書類を渡して、一言二言の簡単な挨拶を終わりにしていると思
います。

図々しいと思われるのではと心配したり、おこがましいなどと思わず、勇気を
出しひとつアクションを起こしてみましょう。

書類を渡して終わりではなく、アポイントなしのまま連携室へ挨拶へ行くのも
いいでしょうし、引き継ぐ病棟に赴き、担当医や病棟師長へ挨拶へ行くのもい
いでしょう。

ちなみに私が医療機関に在籍時には、転院患者さんを病棟まで迎えに行ってい
ました。フットワークの軽い先生の協力もあり、毎回パンフレットや資料を持
参し、車椅子やストレッチャーなどで病棟まで行き、担当医や病棟師長から引
継ぎを受ける際に、挨拶とともに自院のアピールもしていました。
相手側にとっても、入口までの移動や待ち時間がなくなるということで喜ばれ
ましたし、患者さんや家族にとっても、介護タクシーなどを使わないことで費
用がかからないメリットやわざわざ迎えに来てくれたことで自院に対して良い
イメージをもってもらえていました。

患者搬送では事務員だけでということはあまり少ないと思います。大抵の場合
が看護師又は医師が同行しているのですから、行動を起こしやすいと思います。

以前、訪問時の資料について記事をのせてますが、相手に興味を持ってもらえ
る資料を持参して、自信をもって行きましょう。

話は少しそれますが、搬送つながりということで「欧州型ドクターカー」につ
いてふれてみます。

欧州型ドクターカーというのは、端的に言うと「患者を搬送する車」ではなく、
「医師を搬送する車」です。

まだ導入している医療機関は少ないようですが、救命率向上のカギと言われる
傷病者との早期接触を可能にするものとして今後より注目されていくかもしれ
ませんね。

欧州型ドクターカー導入している医療機関
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
・県立多治見病院(岐阜県) 

・高知医療センター(高知県) 高知医療センターの広報ブログ八戸市民病院 
※八戸市民病院はブログ・ツイッターでも情報発信してます。
 ・青森県 ドクターヘリスタッフブログ
 ・@doctor_heli(ツイッター)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

文責:小田 耕平

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(3)病院経営力 養成講座 収益改善事例編「医療機器の生産性」
----------------------------------------------------------------------
前回は、薬剤管理指導料や栄養食事指導料、リハビリテーション総合計画評価
料など、コメディカルのコミュニケーションを高めて、収益改善につながった
事例を紹介いたしました。

いわば、コメディカル一人ごとに焦点をあてて、生産性を高めていくことに成
功した事例です。

本日、ご紹介するのは、医療機器に焦点をあてて、収益改善に成功した事例を
ご紹介いたします。


多くの医療機関では、医療機器については、購入時のコストには関心を払って
いるのですが、意外と購入後、その医療機器が十分に活用されているかチェッ
クしているところは少ない印象を持っています。

医療現場から要望があって、購入した医療機器が、医師が別の医療機関へ行っ
たことにより使わなくなってしまったというケースもありました。

医療機器の保守点検の管理はどの病院でもされているでしょうが、さらにもう
一歩、医療機器の稼働管理が重要になってきます。

手順としては、
1.保有している医療機器のリストアップ
2.リストアップした医療機器に対して算定できる項目
3.医療機器ごとの算定件数の上限設定
となります。

先日、確認させていただいた医療機関では、眼底三次元解析装置を保有してお
り、対象疾患の患者さんも多くいたのですが、十分に活用されていなかった
ケースがありました。

また、他に多くみられる事例で、外来で使われているポータブルの超音波装置
の算定件数が少ないケースです。検査をして異常がなかった場合、カルテに何
も書いていなかったことが原因でした。


医療機関の規模が大きくなるほど、医療機器の稼働管理が難しくなってきます。
「自分のところは大丈夫かな?」といった場合は、レセプト分析を通じて適正
な算定件数をチェックさせていただいておりますので下記リンク先よりお問い
合わせください。

リアルメディカルお問い合わせフォーム
https://www.realmedical.co.jp/info/inquiry.cgi

文責:木村 晃久

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

*メルマガに関するお問合せは、
      リアルメディカル出版局: magazine@realmedical.co.jp

*バックナンバーは、以下のURLにてご覧いただけます。
            < http://www.realmedical.co.jp/magazine/ >

*メルマガの登録・解除は以下のURLにてご自身でお願いします。
 < http://www.realmedical.co.jp/000004.html >

*転送は自由です。どんどん転送してお知り合いにお奨めください。
ただし、引用される場合は発行人までお申し出ください。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元: 【医療を文化ととらえ共に育む】
リアルメディカル株式会社 出版局
http://www.realmedical.co.jp/
magazine@realmedical.co.jp
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町36-6 ワールド宇田川ビル6F
TEL:03-5428-4932 FAX:03-5428-4931
〒564-0052 大阪府吹田市広芝町4-1 江坂ミタカビル5F
TEL:06-6369-6212 FAX:06-6369-6202
〒781-8122
高知県高知市高須新町2-1-38 松栄ビル2F
TEL:088-854-6220 FAX:088-854-6221
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━