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2010年10月27日

事務職員の教育シリーズ 他2題 ◇広報の効果 ◇病院経営力養成講座

【医療経営の王道】リアルメディカルの経営改善ニュース vol.27
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第27号━2010/10/27━━
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■■ 医療経営の王道 リアルメディカルニュース
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■■   ≪ 事務職員の教育シリーズ ≫
□□  他2題◇広報の効果 無料ツールを活用しよう
■■    ◇病院経営力養成講座 収益 改善事例編「機能評価係数2」
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メールマガジン「医療経営の王道」読者 アンケート(No.27)
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発行元:リアルメディカル株式会社

(1)事務職員の役割を考えよう(2)
(2)広報の効果 無料ツールを活用しよう
(3)病院経営力 養成講座収益改善事例編「機能評価係数2」 
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(1)事務職員の役割を考えよう(2)
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さて、前回 に引き続き事務職員の役割について考えていきましょう。

 事務職員の役割(大きな括り)
  1.患者さんが気持ちよく医療を受けられる環境づくり
  2.医療専門職が気持ちよく働ける環境づくり
  3.病院が存続できるようにすること

『1.患者さんが気持ちよく医療を受けられる環境づくり』については前回述
べましたので、次に進めていきます。

『医療専門職が気持ちよく働ける環境づくり』とはどういうことでしょう。真
っ先に想像するのは、豪華絢爛な休憩室などのアメニティに関することでしょ
うか。確かに十分に身体を休めることができれば気持ちよく働くことができる
のですが、ここでは別の視点から考えてみることにします。

キーワードは「働きやすい環境」です。

医療専門職のお仕事は何でしょうか。医師であれば診療ですし、看護師なら看
護など、理学療法士ならリハビリテーションの実施です。(以下、専門職の核
となる業務を"本業"と呼ぶことにします) 

ところが、どの職種にしても本業にばかり専念できるわけではなく、書類作成
や会議などの付帯する業務もありますし、組織に属する上で必要な事務作業
(勤怠管理や手続きなど)もあります。(以下、これらをひっくるめて"付帯
業務"と呼びます) これらの業務・作業は必要なことではあるのですが、医
療専門職としてはできるだけ「やりたくない」ことです。

一方、医療機関の経営的な視点から見ても「やってほしくない」ことと言えま
す。例えば薬剤師に対してなら、付帯業務に投下する時間を服薬指導(これも
本業です)に充ててほしいと考えるものです。

薬剤師にしてもやりたくもない事務手続きをするより、病棟で患者さんを相手
に本業をしている方がやりがいもあることでしょう。

では、キーワード「働きやすい環境」とはどういうことでしょうか。
ずばり本業に専念できる環境だということができます。

さてここで、事務職員の役割です。

事務職員は「医療専門職が働きやすい環境」を作らなければなりませんが、先
ほど見てきたように、働きやすい環境を作るには付帯業務に係る時間を減らす
ことだということがわかります。これは、すでに診療報酬上においても、医師
にとって「働きやすい環境」を作っていることについて『医師事務作業補助体
制加算』として評価されています。このように直接的なお手伝い(支援)をす
ることでも、働きやすい環境を作ることはできます。

しかしながら、これでは医師の業務を事務作業補助者に振り替えただけで全体
の業務量に変化はありません。

(例) 医師:100(業務量)→ 医師:80 + 医師事務作業補助者:20

どうせなら業務量自体を減らすことを考えてみましょう。

例えば書類作成についてなら、[様式][記入項目][作成依頼ルート][チ
ェックシート]などの見直しです。様式を簡略化すれば記入が楽になります。
記入項目が少なくなれば、時間が節約できます。

また、会議であれば[議題の選択][資料の整理][議事録の管理]などの事
務局機能を担うことで、業務量を抑えることができます。一つひとつでは効果
は見えにくいかもしれませんが、積み重ねることで大きな差になります。

医療専門職がいちいち手を取られる業務を減らすことで、気持ちよく働ける環
境を作ることができるのです。
 
 
文責:都司 博直 

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(2)広報による増患 無料ツールを活用しよう
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医療機関において広報は重要です。受診時の病院選び、研修医や看護師、その
他職員などの職場選びなど、病院を選定する場合において重要な役割を担って
います。 

ある医療機関では、広報の見直し(ホー ムページの見直し・広報誌、パンフ
レットの作成・ブログ開設)をしたところ、見直し初年度で新患・紹介患者が
前年度比で2割増、次年度も2割増という効果がでた所があります。 
とはいえ、実際に広報による効果であるという実証は難しいものです。しかし、
効果がまったくないということはありえませんし、まして無料ツールを活用し
て費用をかけないのであれば、やる価値はあるといえるでしょう。 

今回は無料ツールを活用した広報ということで、下記2つをご紹介します。 
(下記以外にも無料ツールはありますので、自身が使いやすいものを活用して
みましょう。)

・グーグルサイト 
 無料でしかも簡単にホームページが作 成できます。他の無料ツールも連動
 させることができます。 

・アメーバブログ 
 無料でレイアウトなども変更できます。ホームページとは趣向を変えて、ゆ
 るキャラ的な広報として、自院のより身近で親近感のもてる情報を発信して
 みましょう。 

上記にツイッターも連動させたりすると、より活用の幅がひろがります。 
何事も最初のとりかかり時には、戸惑うかもしれませんが、まずは初めの一歩
を踏み出してみましょう。ITは日々進化しています。今後ますます活用の幅が
広がってくると思われます。是非、活用していきましょう。
 
無料ツールを活用した広報にご興味のある方は、お気軽にお問合せください。


文責:小田 耕平 

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(3)病院経営力 養成講座 収益改善事例編「機能評価係数2」
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2010年度からDPC対象病院に新たな評価係数として、機能評価係数2が導入さ
れました。前年度の収入を 保証する調整係数を段階的に廃止していくかわり
の係数です。 

調整係数が高かった病院(特に大学病 院)は対策していく必要があるのです
が、現状、訪問している医療機関さんで何らかの対策をしているところはほと
んどありません。
 
7月30日に1,390病院の調整係数 と能評価係数2が実名入りで厚生労働省より
公開されました。 
『厚生労働大臣が指定する病院の病棟並 びに厚生労働大臣が定める病院、調
整係数及び機能評価係数の一部を改正する件(告示)』

 
機能評価係数2がもっとも高かったのは、済生会熊本病院さんで「0.0397」
となっています。もっとも低かったのは、伊藤病院(東京)さんで「0.0061」
となっています。
 
その差、「0.0326」です。ざっくり言うと、DPC対 象患者さんによる収益が10
0億円あるなら、3億2600万円ほど収益が変わることになります。 

機能評価係数を構成する指数は下記のとおり。 

・データ提出指数
対象病院における詳細な診療データの作成・提出に要する体
制と、そのデータが活用されることで、医療全体の標準化や透明化等に貢献す
ることを評価 

・効率性指数
平均在院日数の変動に伴う病棟業務量の増減について、患者の疾
病構造の違いを補正した在院日数の相対値により評価 

・複雑性指数
対象病院における診療の複雑さについて、当該病院における一入
院当たり包括点数の相対値により評価 

・カバー率指数
様々な疾患に対応できる総合的な体制について、当該病院で算
定している診断群分類の広がり(種類の多さ)により評価 

・地域医療指数
地域医療への貢献による評価 

・救急医療係数
包括点数では評価が困難な救急入院初期の検査等について、救
急患者に占める割合により評価 

※言葉の意味は、田野辺三菱製薬さんが作成されているDPCはやわかりマニュ
アルがわかりやすいのでご参考に。医療関係者向け情報の中にあります。
http://www.mt-pharma.co.jp/
 
これらの指数の計算方法も細かく決まっているので、対策次第ではあげていく
ことも可能です。まだ検討していないというDPC病 院さんは検討してみる価値
ありです。 


文責:木村 晃久

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【編集後記】
10月29日(金)に京都で開催されます病院経営研究会へ当社の木村が参加しま
す。同研究会へ参加される方、お会いしましたら、気軽に声をおかけください。
(※特徴:メガネに細身、関西弁です。)
今回のテーマは退院調整。10月29日のセミナーの予約は締め切っていますが、
毎月開催されてますので、病院経営にご興味のある方は是非参加してみてくだ
さい。http://ameblo.jp/hmken/

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