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2010年07月28日

事務職員の教育シリーズ 他2題 ◇地域医療連携室の取り組み ◇病院経営力養成講座 収益改善編「コミュニケーション」

【医療経営の王道】リアルメディカルの経営改善ニュース vol.24
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第24号━2010/7/28━━
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■■  医療経営の王道 リアルメディカルニュース
□□    ≪ 事務職員の教育シリーズ ≫
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□□  他2題 ◇地域医療連携室の取り組み 「実務者の会設立」
■■      ◇病院経営力養成講座 収益改善編「コミュニケーション」
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発行元:リアルメディカル株式会社

(1)『 中途採用された事務職員って? 』
(2) 地域医療連携室の取り組み 「実務者の会設立」
(3) 病院経営力 養成講座 収益改善事例編「コミュニケーション」

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(1)『 中途採用された事務職員って? 』
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何を隠そう私自身、とある医療機関に中途採用されました。前職が金融関係だ
ったため、医療機関の“特殊性”に大いに戸惑ったことをよく覚えています。

事務職として入職したのですが、「現場を知る必要がある」とのありがたい配
慮をいただき、介護の現場に放り込まれました。後々になってこの経験が貴重
なものとなるのですが、当時はそんな余裕があるはずもなく、日々クタクタに
なっていました。

看護師の仕事を間近で見ては「体力勝負の職場」であることを実感し、患者さ
んに接するにもそれぞれの個性を把握していなければまともな対応はできませ
んでした。


さて、昔語りはこのぐらいにして「中途採用事務職員の教育」について考えて
いきます。


医療機関で働く上での最大の特徴は、資格がモノをいう世界だということです。

医師・看護師はもとより、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、診療放射線技
師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、介護
福祉士、社会福祉士、臨床心理士、助産師、保健師、ケアマネージャなど、実
に多様な職種で構成されています。すべて医療関連の専門家の位置付けであり、
医療機関以外ではお目にかかることはあまりありません。

中途採用者が最初にぶつかる壁、職種の壁です。何をする専門家なのかさっぱ
り見当がつかないうちはまだマシで、誤解したまま憶えてしまうと始末に負え
ません。『管理栄養士=給食のおばちゃん』などと思っているとエライことに
なってしまいます。

業務内容に併せて、それぞれの資格の取得課程を知ればさらに理解しやすくな
るかもしれません。


次の壁は、専門用語の壁です。

診療報酬(点数含む)、医療法、病院会計準則などにまつわる専門用語が待ち
構えています。一般病床、選定療養、医療安全などと言われても、何のことや
らさっぱりわかりません。しかも悪いことには、誰に聞いてよいのやらわから
ないこともあります。先輩事務職員に聞いても「わからない」という答えが返
ってくることも珍しくありません。なぜなら、その先輩もまともに教えてもら
っていないからです。

「わからない」が伝統になってしまってはいないでしょうか。


次の壁は、交流の壁です。

これまで見てきたように、新人中途採用事務職員には大きな壁が立ちふさがっ
ています。そこで「よしっ! 話を聞きに行こう」と思っても、なかなか相手
にしてもらえません。それぞれが患者さんを相手にしているので、診療中は時
間がとれないのです。また空いた時間には書類作成などに手をとられてしまい
ます。ゆっくり新人さんの相手をしているヒマなどないのです。「今、忙しい
から後にして」の一言は決して悪気がある訳ではないのですが、新人さんにと
ってあまりいい感じがしないのも事実です。

いつなら話ができるのか、事前にわかっていれば壁を作らなくて済みそうです。



文責:都司 博直

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(2)地域医療連携室の取り組み 「実務者の会設立」
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地域医療連携室における業務の代表的なものは紹介患者の予約管理です。
地域の医療機関や福祉施設などの橋渡し的役割を担う窓口となっています。

年々重要視されてきている地域医療連携ですが、平成22年度の診療報酬改定で
は、診療報酬上でも評価される項目が増えました。

ますます地域医療連携室の役割は重要になってくるでしょう。

しかし、地域医療連携室のスタッフの中には、どうしたらよいかわからない。
何をしてよいかわからない。という方も多いことでしょう。

そんな時は、どうしたらよいでしょうか?

私たちは私生活において、不安や疑問があれば家族や友人、恋人など親密な
人に相談したりします。

であるなら、地域医療連携室の実務者の方も、他医療機関の実務者の方と
仲良くなって気軽に相談できる関係を築けばいいのではないでしょうか。

その方法としては、日々の訪問活動が大切です。
・顔を合わせる。顔を知る。
・情報交換する。互いの医療機関のこと地域のことなど。
・ときどき飲みニケーション(私は飲めないので、実践できませんが、、、)

その他の方法としては、実務者の会設立です。
最近では多くの都道府県で地域医療連携実務者の会が設立されています。
その中に飛び込んでみましょう。

実務者の会がないという方は、地域の医療機関を巻き込んで設立に向けて
動いてはどうでしょうか。やり方や運営方法がわからなければ、他県の実務
者会を参考にすすめてみましょう。

全国の地域医療連携実務者の方を対象にしたネットワーク会もあり、勉強会を
開催しています。
まず、はじめの一歩としてその勉強会に参加してみるのもいいかもしれません。

私は今年4月に参加してきました。一泊二日ですが、一度に多くの方と知り合
うことができ、また様々な取り組みや考えを知ることができました。
宿も中学生時代の修学旅行以来の大部屋で、初対面でも話さずにはいられない
環境下というのもよかったですよ。まくら投げまでとはいきませんが、新しい
良き人脈を築けると思います。

地域医療連携の基本は、まずは「仲良くなる」ことが重要とも言えるかもしれ
ません。


参考までに
いくつか地域医療連携実務者会をご紹介します。
都道府県によっては、ユニークなネーミングもありますよ。
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・いぃ〜すぅとJapan協議会(東北地方)
  
・大阪連携たこやきの会(大阪府)

・新潟医療連携実務者ネットワーク(新潟県)

・備後地域連携実務者の会(広島・岡山県)

 etc...
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文責:小田 耕平

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(3)病院経営力 養成講座 収益改善事例編「コミュニケーション」
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前回、お伝えしました通り、収益改善の具体的な事例を紹介いたします。

まず、はじめは、どの医療機関でもよく起きている課題です。院内のコミュニ
ケーション不足や、情報伝達体制が十分に整備されていないことにより発生す
る収益の機会損失です。

具体的な項目としては、薬剤管理指導料や栄養食事指導料、リハビリテーショ
ン総合計画評価料などです。

先日、ある医療機関のレセプトをお預かりして内容の調査分析を行ったのです
が、薬剤管理指導料の開始時期がバラバラというケースがありました。原因は
クリティカルパスをうまく利用できていなかったことと、薬剤師のマンパワー
不足でした。

ただ、マンパワー不足については、業務が効率的だったといえず、システムを
導入し運用を変更することで、40%前後の算定率だったのが、70%前後の算定率
に改善しました。金額的には数千万円の増収です。

また、同じ病室で、Aさんは薬剤師さんの説明を受けて、Bさんは薬剤師さんの
説明を受けていないといった不公平感が減少し、患者さんから丁寧な対応にな
ったと評判もよくなったようです。


医療機関の人件費は収益に対して、50%前後あります。労働集約産業の代表例
です。労働集約産業ではマネジメントが重要ですが、医療機関では部署間、職
種間同士のセクショナリズムが発生しやすく、うまくマネジメントできていな
いケースが多くあります。

どの医療機関も、職員数に余裕があるところは少ないでしょうから、いかに少
ない人数で効率的に業務を行いコミュニケーションを高めていくかが重要にな
ります。

今回、取り上げました、薬剤管理指導料ですが、最初、レセプトを調査分析し
た医療機関ではマンパワー不足だから仕方ないといった諦めがありました。し
かし、現状の人数でいかに改善するかを考えはじめ、システムの導入を意思決
定することで、医療的にも収益的にも改善へとつながりました。


※どのようなシステムを使ったのか知りたい方は下記のメールアドレスにご連
絡ください。資料をお送りいたします。
magazine@realmedical.co.jp


文責:木村 晃久

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