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2011年01月26日

医療保険制度の動向 他2題 〜Article by K・O・K 〜

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_/_/_/_/ 今月の記事 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

(1)医療保険制度の動向「高額療養費制度の見直しについて」
(2)広報について「情報収集の重要性」 
(3)番外編コラム「管理職研修:成果がでない組織とは?」

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■(1)医療保険制度の動向 ━━━━━━━━━━━━━━━・・・‥‥…
高額療養費制度の見直しについて
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去る平成23年1月20日に開催された「全国厚生労働関係部局長会議(厚生
分科会)」において保険局から出された資料によると、平成23年度からの高
額療養費制度の見直しが検討されています。

◆全国厚生労働関係部局長会議(厚生分科会) 保険局資料

具体的な内容は、外来診療においても高額療養費の現物給付化を実施するとい
うもので、同一の医療機関等において同一月の外来診療の窓口負担が自己負担
限度額を超える場合は、医療機関等の窓口での支払いを自己負担限度額までと
するものです。

これまで外来診療では、患者さんが一旦医療機関に医療費の自己負担分を支払
った後に、保険者に対して高額療養費の支給申請を行なっていましたが、これ
により病院としては、外来化学療法を行なっている患者さんなど、外来で高額
な医療費がかかっていた患者さんの利便性の向上や自己負担分の未収金減少に
効果を発揮することが期待できそうですね。

病院が注意する点としては、

○現物給付化の対象は、あくまで「同一の病院での同一月の窓口負担が自己負
担限度額を超える場合」であること

○実施開始は対応可能であれば23年度中とし、平成24年度からは全保険者
での実施を目指す方向であること

○対象の被保険者(患者さん)に対しては、保険者からの支給申請書の送付・
通知等、支給申請手続きの簡素化に向けた取り組みがなされるようだが、病院
窓口でも患者さんへの情報提供・確認が必要であること
などです。

患者さん側の主な手続きとしては、あらかじめ保険者から「限度額適用認定
証」の交付を受け、受診する(している)病院等の窓口に提示することが必要
となってきますので、病院側としては、これらの内容の患者さんへの情報提供
と、交付された「限度額適用認定証」の確認が必要となってきます。
また、自己負担限度額の確実な入金やレセプトの提出に併せた高額療養費の適
切な請求などの業務管理も引き続き必要になってきます。

円滑な現物給付化の取り扱い開始に向け、情報収集体制を強化するとともに、
自院の現状把握と課題抽出を行い、院内の運用体制の整備をしっかりとしてお
きましょう。

文責:川田 一途

■(2)広 報(情報収集の重要性)━━━━━━━━━━・・・‥‥‥……
講演会などの開催案内において
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各医療機関では、研修会や講演会などを開催しますが、一番の不安要素は集客
ではないでしょうか。特に院外から講師を招く場合には、集客が悪ければ招い
た講師に申し訳ないという思いがあると思います。当然、集客のために広報を
するわけですが、今回は、そんな研修会や講演会などの開催案内を広報する手
段について、情報収集の重要性をふまえ書いてみます。
※講演会や研修会は医療従事者向けのケースとして書いています。

お知らせ手段としては、
・ホームページ  ・郵送  ・FAX
・メール  ・ブログ  ・ツイッター
などがあると思います。

共通して言えることは、相手が見てくれないと意味がない点です。
自身の経験談として、病院宛に郵送したところ、最初に届いた部署どまりで周
知されず、講演会の開催を知らなかったというクレームにつながったケースが
あります。

上記のようなケースは、宛先を個人または部署単位にすることで解消できます
が、かなり宛先が増えることになります。時間的に余裕がある場合には、訪問
して直接届ける方法もありますが、時間的、距離的な問題は否めません。

相手先に地域医療連携室や広報担当部署がある場合には、院内での周知を依頼
しておくのもひとつの手段です。この場合、日頃から依頼をしやすい関係作り
が重要になってきます。

郵送準備などを考えると、一斉送信などができるメールが一番手軽に行える手
段ではないかと考えますが、意外にメールアドレスの収集には苦慮します。情
報源としては、ホームページが一番ですが当然明記されていなかったり、フ
ォーム化されていたりします。他に、都道府県医療機能情報提供制度のもと、
各県で集約された医療機関の情報サイトがあると思いますので、その中から
メールアドレスを収集する方法があります。

比較的、電話番号は集約できていてもメールアドレスやFAX番号が集約できて
いない医療機関もあるのではないでしょうか。上記のように広報手段において、
電話番号以外の情報が必要なケースは多々あります。日頃からの情報収集が重
要ですし、今後の訪問活動時には、上記のような事を考慮して情報収集してみ
てはどうでしょうか。近々新規開業する医療機関があれば、講演会などのお知
らせ先もふまえて情報収集してみましょう。

情報収集やデータ化しておくことは重要であり、当たり前と思われるかもしれ
ませんが、当たり前のことを当たり前のようにこなすことは、意外に難しいも
のです。

文責:小田 耕平

■(3)番外編コラム ━━━━━━━━━━━━━━━━・・・‥‥………
番外コラム「管理職研修:成果がでない組織とは?」
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先日、某企業で管理職研修を行ってきました。普段はこちらから話すのが8割
ぐらいなのですが、今回は9割がたディスカッションでした。

管理職の役割は?

組織の成果とは?

部下の強みを引き出すには?

といった基本的なテーマで話しあってもらいました。

意外と基本的なテーマを話し合う機会がないため、「自分だけでなく他の人も
同じような問題意識をもっていると確認できてよかったです」といったような
感想をいただきました。

最近の医療機関、企業で共通していることなのですが、管理職でありながらプ
レーヤーもかねていて、共通認識を持ったり情報交換をする時間が圧倒的に少
なくなっています。

なかなか、組織として思ったような成果があがっていない場合は、社員や職員
がどのように考えているのかアウトプットしてもらうことで、思わぬ問題点が
浮かび上がってくるケースが少なくありません。


◯成果が出ない組織の典型的な例

・セクショナリズム
部署ごとに成果をあげようとする傾向が強くなり、会社全体の成果が損なわれ
た状態

・行き過ぎたトップダウン
現場で言われたこと以上のことをしなくなった状態

・現場と管理職のコミュニケーション不足
現場と管理職の思惑や関心事が大きく異なった状態

・間違った成果報酬
「利益さえでれば何をしてもよい」といったような間違った行動へ評価を与え
るような状態


問題さえわかれば対策を立てるのは、意外と簡単なことが多いです。忙しくし
ていると見落としがちですが、どうしても成果が上がらない場合は、勇気を出
してあえて立ち止まって見直してみるということが重要です。

今回の管理職研修で設定した質問事項について、知りたい方は下記よりお問い
合わせください。

リアルメディカル問い合わせ

文責:木村 晃久

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