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2009年08月28日

H.A.C.S 〜広報機能〜

 いまや医療機関のほとんどが広報活動に取り組んでいると言っても過言ではありません。普段目にするところでは、交通広告と呼ばれる駅構内や電車への広告があります。この他にもテレビやラジオ、新聞などのメディアを使った広告にも馴染みがあります。これらのように意識しなくても目にする広報(受動的媒体)に加えて、入手しようとする行動が必要な広報(能動的媒体)があります。例えばインターネットのホームページや広報誌などです。またこの他にも講演会の開催や地域イベントへの参加など、行動そのものを媒体とする広報活動も行われています。
 受動的媒体、能動的媒体にはそれぞれ適した対象と内容があります。受動的媒体は広く浅く、一目で分かるようにする方が効果的であり、能動的媒体では興味や知識を満たす(=ニーズに応える)ことに重点を置くべきです。更にはその媒体が見られるシチュエーションを想定するとともに、アピールポイントを絞り込むことが必要です。

広報からマーケティングへ

受動的媒体と能動的媒体の性質を簡単にまとめると次のようになります。

 ●受動的媒体
   対象 ・・・ 病気の有無に関わらない不特定多数。
   内容 ・・・ 名称や特徴などを印象付ける。自院に対してほとんど興味がなく、
          内容を充実すればするほど(面倒なため)敬遠される場合がある。
          できるだけ明瞭簡潔であることが求められる。

 ●能動的媒体
   対象 ・・・ 健康上なんらかの心配ごとがある。または自院に対して興味がある。
   内容 ・・・ 患者さん等の知りたいこと、自院が知らせたいことを重点的に。
          自院の実績、取り組みなどを紹介し、更なる興味・関心を引き出す。
          問合せ先を明記するなど疑問に答え、自院へ誘導する工夫。

能動的媒体には、いくつかの抑えるべきポイントがあります。

  ・自院の何に興味をもっているか?
  ・患者さんの知りたいことは何か?
  ・自院が知らせたいことは何か?

これらのことは、従来の医療機関が行ってきた広報活動ではほとんど知られていませんでした。なぜなら、広報活動=情報発信 であり、情報の双方向性を有していなかったからです。情報発信する以前の患者さんに対するリサーチ、情報発信後のリサーチが十分に行われてはいなかったということです。
 効果的な広報活動を行うためには患者さん(のニーズ)を知る必要があります。ニーズを知るためには従来の広報活動からマーティングへと考え方を脱皮していかなければなりません。
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コンサルティングチーム主任研究員 都司博直